はぁもにっき

「うれしい大人」と「ありがたい大人」

みなさん、こんにちは

園長の山下真由美です。

 

7月になり、2020年も、もう半分終わってしまったんだ!!

とおもっていらっしゃる方も多いと思います。

 

今日は、先日、デスクの掃除をしていて

ふと開いた倉橋惣三さんの「育ての心」

という本の一説から

「うれしい大人」「ありがたい大人」についてお話します。

 

自分の子どもへの接し方、親としての接し方は、

子どもにとって「ありがたい大人」になっていることが多いなと

反省したしたのでシェアしたいと思います。

 

泣いている子がある。

涙は拭いてやる。

泣いてはいけないという。

なぜ泣くのと尋ねる。

弱虫ねえという。

…随分いろいろのことは言いもし、

してやりもするが、ただ一つしてやらないことがある。

泣かずにいられない心持ちへの共感である。

お世話になる先生、お手数をおかけする先生。

それは有り難い先生である。

しかし有り難い先生よりも、

もっとほしいのはうれしい先生である。

そのうれしい先生はその時々の心持ちに

共感してくれる先生である。

倉橋惣三 「廊下で」

(『倉橋惣三選集 第三巻』フレーベル館より「育ての心」)

 

先生や親になると「こうあらねばいけない」

「躾をちゃんとしないと」

「ルールを守らせなきゃ」

「人様に迷惑かけちゃいけない」

「こんな風に育ってほしい」という使命感

に近いものを強く持つし

私自身もそうやって育てられたし、育ててきました。

 

そして、つい「転ばぬ先の杖で失敗しないような言葉がけ」

をしてしまいがちです。

しかしながら、倉橋惣三さんの言葉は、

シンプルに、子どもの「今」に共感する。

そして、子どもの気持ちと一体になる。

という本当に当たり前のことに気づかせてくれます。

 

そして私が私らしく、

自分の人生と向き合うことで、

子どもは「あんなふうになりたい!」

と大人に憧れを持てば、

言われなくても一生懸命努力しますし

大好きな人が言うことや教えてくれることは

しっかりと心に刻んでいくものだと思います。

私たち子どもにかかわる大人は、

何より「子どもにとってうれしい人」でありたいですね。