はぁもにっき

「うれしい大人」「ありがたい大人」

こんにちわ。施設長の山下真由美です。

今日は、先日、NHKのすくすく子育てにも出演されている

井桁先生の講和を聞いた時の「うれしい大人」「ありがたい大人」

についてお話します。

もともと、この言葉は、倉橋惣三先生の言葉でもあります。

倉橋先生は日本の幼児教育の基礎を創られた先生で

保育者の為に沢山の本も執筆されていらっしゃいます。

私は、その「うれしい大人」の話をきいて、自分の子どもへの接し方、

親としての接し方は、子どもにとって「ありがたい大人」になっていることが多いなと

反省したのでシェアしたいと思います。

 

以下、倉橋惣三 「廊下で」(『倉橋惣三選集 第三巻』フレーベル館より「育ての心」)より

泣いている子がある。涙は拭いてやる。泣いてはいけないという。

なぜ泣くのと尋ねる。

弱虫ねえという。…随分いろいろのことは言いもし、してやりもするが、

ただ一つしてやらないことがある。

泣かずにいられない心持ちへの共感である。

お世話になる先生、お手数をおかけする先生。

それは「有り難い先生」である。

しかし有り難い先生よりも、もっとほしいのは「うれしい先生」である。

そのうれしい先生はその時々の心持ちに共感してくれる先生である。

 

先生や親になると「こうあらねばいけない」「躾をちゃんとしないと」

「ルールを守らせなきゃ」「人様に迷惑かけちゃいけない」

「こんな風に育ってほしい」という使命感に近いものを強く持っていることが

多いような気がします。

私自身もそうやって育てられたし、育ててきました。

そして、つい「転ばぬ先の杖で失敗しないような言葉がけ」をしてしまいがちです。

しかしながら、この井桁先生のお話や倉橋惣三先生の言葉は、

シンプルに、子どもの「今」に共感する。

そして、子どもの気持ちと一体になる。という本当に当たり前のことに

気づかせてくれます。

 

そして私が私らしく、大人が自分の人生と向き合うことで、

子どもは「あんなふうになりたい!」と大人に憧れを持てば、

言われなくても一生懸命努力しますし、

大好きな人が言うことや教えてくれることは、

しっかりと心に刻んでいくものだと思います。

私たち子どもにかかわる大人は、何より「子どもにとってうれしい人」でありたいですね。